犬の歯周病について
歯周病は犬も人も原理は同じです。
健康な歯も、歯垢がたまっていくと歯石となり、歯肉の炎症を引き起こします。さらに炎症が進むと歯周ポケットができて、その歯周ポケットに細菌が入り込んで歯周炎になります。さらに悪化すると、歯周病となり、歯肉を溶かして歯茎が後退し、やがて歯が抜け落ちてしまいます。
犬の場合は、歯が抜けた後、歯の根っこの骨やあごの骨が溶けて、体に悪い細菌が血液とともに全身に回り、心臓や腎臓などの臓器に入ることで、慢性心不全や慢性腎不全などの重い病気にかかってしまいます。
症状はさまざま
これらの症状が出たときは歯周病を疑ってください
よだれが多くなった
噛んだ遊具が茶色くなっている
頭をよく振る
前脚で口の周辺を触る
食事中に変な声を出す
ほっぺたが腫れている気がする
歯が何本か抜けている
柔らかいものしか食べない
口臭が気になる
日頃から気をつけ、手入れをする習慣が大切
わんわんテストで歯周病原因菌の状態をモニターしましょう
わんわんテストは何度もチェックできます。意識を高く持ってください。
若い犬でも要注意。当社らの事例ですと9ヶ月の犬からも歯周病菌が検出された事例があります。
若いときからチェックして、老犬になっても健康な犬を目指してください。
ペットショップに売っている歯磨きなどのケア用品を試して口の健康を意識してあげてください。
チェックは簡単です
キット付属の綿棒で歯と歯茎の間を拭い封筒にいれて返信
結果は数週間で郵送
わんわんテストで何がわかる・他のテストと何が違う
わんわんテストは犬の歯周病の原因とされる細菌そのものの有無を検出する方法です。目で見えない歯周病原因菌そのものの有無をPCRで調ベるために正確です。
例えば、犬の歯周病の原因となるのは、ジンジバリス菌 (Porphyromonas gingivalis)とグラエ菌 (Porphyromonas gulae)の2種類です。
すでに歯周病になった犬は、このどちらかの菌が検出されています。
わんわんテストにはこの2種類の菌の有無を調べます。
結果は陽性か陰性のレポートをお返しします
症状が出たときにはどうぶつ病院で治療が必要
チェックしても症状が出だしたらどうぶつ病院に連れて行ってください。
わんわんテストはチェックは出来ますが、治療やケア用品ではありません。飼い主さんがよく見てあげてください。
人の口内フローラと共通する細菌もあります
ジンジバリス菌 (Porphyromonas gingivalis)は人の口腔内にも存在し、歯周病や全身疾患の原因となる悪玉菌です。
グラエ菌 (Porphyromonas gulae)は人では検出されず、犬特有の細菌です。
ジンジバリス菌は、人から犬へ、またその逆の感染リスクもある歯周病原因菌です。
わんわんテストでチェックする細菌は科学的根拠があります
過去20年間の論文を分析し、犬の歯周病の原因菌とされる2種類の細菌にフォーカスしました。研究論文数はヒトに比べると多くないですが、その上位に位置するのが、ジンジバリス菌 (Porphyromonas gingivalis)とグラエ菌 (Porphyromonas gulae)です。この2種類の細菌をPCR法で検出し、菌の有無で陽性、陰性の判断を行っています。
口腔内の代謝物などの化学物質を検出する方法ではなく、細菌そのものの有無を見る方法ですので正確です。
更に詳しい試験も可能です
次世代シーケンサーを使ったフローラテストのサービスも行っています。研究用ですがご利用いただけます。
動物の口内フローラや肌フローラの試験にご利用ください。
PETPERIO利用の飼い主さんの声をお届けします
検査を行いながら、相性の良いケア用品をさがした飼い主さん
「もうさん」こと桃太郎
ポメラニアン(8歳)
「もうさん」は口臭もあり、前歯が数本抜けていて、歯肉が後退していました。
検査を行ってみると、もちろん結果は陽性!
歯ブラシや指に巻き付けた布で口内の汚れを取ろうとしたが嫌がったので、口腔内の乳酸菌を増やすジェルタイプの薬を犬用の歯ブラシで塗るのは受け付けてくれました。
ケア用品を利用したあとは、歯周病原因菌も激減し、口臭が気にならなくなりました。
検査をすることでケアの仕方など工夫でき、実歯周病原因菌の状態を常に見ることが出来るので、検査の重要性を感じました。
「ナナちゃん」は口臭や特に目立った症状はありません。しかし、検査をしてみると陽性!
そこで、口腔ケアをはじめました。1回目の口腔ケアでは、水に数滴垂らすタイプの液体で無臭タイプのケア用品です。夏場だったのでよく飲んでくれました。この時点で、歯周病原因菌は激減しました。しかしだんだんと嫌がって飲まなくなったので、おやつタイプの口腔ケア用品を1日4粒与えましたが効果がなく、歯周病原因菌はふえてしまいました。
まず感じたことは、若い犬でも歯周病原因菌がいることもあるんだなということ、また口腔ケア用品の選択の難しさです。しかし、検査をするとケア用品の相性などよくわかりました。
「ナナちゃん」
パピオン(4歳)
株式会社ワールドフュージョンの専門家から見たPETPERIOのデータ
犬によって異なる歯周病原因菌をもれなく検出できる仕組みです
PETPERIOでは、歯周病の大きな原因となるPorphyromonas gingivalis(ジンジバリス菌)と、Porphyromonas gulae(グラエ菌)の2つの菌の有無を同時に見ることが出来ます。この内、ジンジバリス菌は人も共通で悪徳な歯周病原因菌のひとつとされています。グラエ菌は犬に特異的に現れる歯周病原因菌です。
「もうさん」は、ジンジバリス菌はいませんでしたが、グラエ菌が原因でした。
「ナナちゃん」は、グラエ菌はいませんでしたが、ジンジバリス菌が原因でした。
結果として以下のようなことがわかりました
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犬の個体により歯周病の原因菌が異なる(P.gulaeの場合とP.gingivalisの場合)がある。
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介入前に優勢だった歯周病菌が介入後は減っている。
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使用するケア用品の違いも見られた。
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最初の介入では効果が見られたがその後使用した別製品では歯周病菌抑制効果が見られなくなっている。
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ヒトで検出されるRed Complexと言われる悪玉菌も犬口腔内にいることがわかった。
COMA Proの正確な解析でPETPERIOの正確性を実証しました
もうさん、ナナちゃんのPorphyromonas gingivalis 菌の状態
犬・人共通のポルフィロモナス・ジンジバリス菌です。
もうさんは介入前0.05%とわずかに検出されています。ジェル製品でケアを行ったら0.01%と微量ですが減少しています。
ナナちゃんは、介入前は10.8%も検出されています。水に溶かすタイプでケアすると0.6%に減少しました。その後、餌でケアすると15.2%まで上昇しました。
もうさん、ナナちゃんのPorphyromonas glae 菌の状態
犬特有のポルフィロモナス・グラエ菌です。
もうさんは介入前では検出されたすべての菌のうち14.8%ものグラエ菌がいましたが、ジェルでケアを行ったら1.8%まで減少しました。
ナナちゃんは、介入前もわずかに0.02%、水に溶かすタイプでケアすると0%に、その後、餌でケアすると0.07%。
僅かですが検出されています。
もうさん、ナナちゃんのTreponema denticola 菌やその他の菌
犬・人共通のトレポネーマ・デンティコラ菌で、歯周病原因菌と言われるもので、PETPERIOでは検出菌の種類には入っていませんが、検出されています。
この他、Tannerella forsythiaというヒトと共通の歯周病原因菌が平均占有率で1%未満ですが検出されました。また、歯周病原因菌とは特定されていませんが、関連すると言われる犬特有のPorphyromonas cangingivalisも検出され、平均占有率0.1%以上ですと83種類の細菌が犬の口腔内から検出されました。
PETPERIOで検出の2菌種で歯周病リスクは十分わかる
「もうさん」「ナナちゃん」を代表としてわかるように、簡易検査ではジンジバリス菌、グラエ菌の有無で歯周病リスクを判断するには十分です。
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本製品は株式会社ワールドフュージョンと瑞輝科学生物株式会社の共同開発商品です