【研究用】肌フローラ試験・解析サービス
S-Kin proは、肌研究を支援するキットで、化粧品の原材料開発、 化粧品開発、飲料/サプリメント、肌への接触素材開発、環境と肌の関係など 様々な目的ですでに多くの方に利用されています。
常在菌と肌の状態、健康や疾患の関係は、まだまだ解明されていない点も多々ありますが、皮膚からの分泌物である皮脂を餌とする常在菌の平衡状態の解明は、様々な健康状態をモニターできると考えています。また、様々な疾患に関連していることも確かです。
S-Kin Proは、肌研究を支援するキットです。皮膚の常在菌の状態をさまざまな角度から分析してレポートします。
スワブした綿棒からバクテリア(細菌)の16s-rRNA遺伝子を取り出し、次世代シーケンサーで同遺伝子配列を読み取ります。その配列をリファレンスの全バクテリアDNA配列データベースと比較して、種レベルまでの菌種同定と、各菌種に割り当てられたDNA断片の数を基に相対的なバクテリアの量を算出しています。
その後、着目菌種の含有率、多様性を算出ます。
常在菌のモニターで、医薬品、サプリメント、化粧品による効果の検証に、さらに特定の機能を持った菌の探索研究にご利用ください。動物での利用も可能です。
肌のスワブ試験の実施範囲
頭皮から足の裏まで実施可能。
動物も広範囲に実施可能で、特にマウスを用いた創薬試験などにも利用されています。
具体的な利用目的
S-KIN Proは多くの目的で利用されています。
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常在菌に着目したいので基礎データを収集したい
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生活環境に常在菌がどのように関係するのかを知りたい
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新しい常在菌を同定したい
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特定の肌状態の人に関する菌を特定したい
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創薬に利用したい、医薬品の効果を検証したい
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化粧品やサプリメント、原材料、香料での効果を検証したい
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肌測定データやアンケートデータ(背景情報)と有意な菌の関係を求めたい
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顔以外の皮膚常在菌を調べたい
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動物実験に利用したい
利用の流れ
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事前のお打ち合わせで解析方法を決定します。
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その他オプション解析なども含め、打ち合わせの中で決定します。
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打ち合わせをもとに、最適な解析方法と試験方法などを当社の経験で相談させていただきます。
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スワブキットを準備して、少量サンプルから受け入れをしています。
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テープなど他の採取方法でも試験経験がありますので打ち合わせ時に相談してください。
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シーケンスデータからのデータ解析だけも可能ですので相談してください。
Before / After試験
2種類の美容液を利用した比較試験
ここでは、顔の皮膚常在菌で機能がわかっているアクネ菌と表皮ぶどう球菌に着目。
美容液1,美容液2でのそれぞれの細菌の動きが明確。
美容液2のほうがアクネ菌を抑える効果が出ている。
多様性の変化
多様性指数の算出で、多様性の良し悪しを判断する。
この場合、美容液1より美容液2のほうが多様性が高くなっている。
多様性の概念図:パイチャートの一つずつが検出された細菌の占有率を示し、パイの面積が大きいほど占有率が高い。
一般的に多様性が高いほうが良いとされる。中心が顔の肌で多いパターンを示す。
主成分分析
主成分分析を行うと3つに別れ、清戸が高い細菌が、PC1軸、PC2軸で客観的に求まる。
オッズ比や有意差検定で客観的に評価(3サンプル以上)
オッズ比
表現型とのオッズ比の算出
(Staphylococcus epidermidis例)
オッズ比の計算で、表現型に対してのリスクを求めることができる。
有意差検定
表現型との有意差検定
(Staphylococcus epidermidis例)
有意差検定を行うと表現型やトリートメントに対して有意な細菌が求まる。
オプションで解析できること
真菌での解析や総菌数などさまざまなオプションを準備しています。事前打ち合わせ時に相談をしてください。
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総菌数解析
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真菌解析
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追加統計解析
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動物の検査
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薬物探索
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表皮ブドウ球菌の定量解析
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アンケートやフェノタイプ毎の有意差検定や、各種データからの総合解析の実施
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その他リクエストに応じた解析
JSMDでのフリーアクセス
日本人の顔の肌から当社が採取した健常人の肌フローラデータベース「JSMD」への2ヶ月間のフリーアクセスを準備中です。
JSMDでは当社が試験した健常人のフローラ分布を肌状態とともに参照できるほか、ご自分のデータをアップロードすることで、JSMD搭載のどのデータの近傍にあるか、またその近傍の肌状態をできるシステムを提供予定です。
顔の肌研究を行っている方が対象です。
サービス開始時期は、7月1日から予定しています。現在発注の方も対象です。